駒大苫小牧野球部えらい。
本当にすごかった。安心してみていた試合は一つもなかった。ここ3年夏はずっと楽しませてもらったし、感動や元気をもらった。北海道経済もどん底にあるけど、駒大のゲームを見てると「あきらめないぞ」という気持ちになってくる。
彼らがじっと耐えて戦ったのはグランドだけではなかった。去年、甲子園二連覇を成し遂げた直後から打たれ続けだった。一時はもうだめかも知れないという状況に追い込まれていた。めちゃめちゃ打ち込まれてから、じわじわと追い上げ、大量点に結びつけるスタイルはここ一年の彼らの生活を凝縮しているようにさえ思う。
暴行事件・飲酒喫煙事件で翻弄され続けた現3年生、世間の好奇心やマスコミの餌食になりながらもただひたすら耐えて野球を続けた生徒たち。ベンチに入った選手もスタンドで応援した選手たちも本当にすばらしい。
北海道はもう夏休みが終わっている。再戦が行われている時間帯、私は授業中だった。携帯電話は御法度だったが多くの生徒が机の下で結果を追っていた。「4対3になった」とささやきが聞こえる。注意をすると「2アウトです。いまだけ許して」「2ストライクです」と生徒から報告が入る。私ももう授業どころではなかった。今日は特別に怒らないでおこう。私は机間巡視をするふり、生徒は練習問題を解くふりをしながら、経過報告に全神経を集中していた。
最後の一振りの瞬間あちこちの教室から悲鳴が聞こえた。
それにしても何とドラマチックな幕切れだろう。不敗を誇り、死闘を繰り返してきた王者がついに力尽きた。3連覇するよりもはるかに心に強く残るだろう。
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