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学校なんか行かなくたって

 近所に住むO君は幼稚園から中学校まで、ほとんど通わず家で過ごした。筋金入りの不登校児だ。そんな彼が中学校三年生のときに、適応指導教室に通い始めた。廃校になった専門学校のあとを使って、退職教員を中心にほとんどボランティアで運営されている教室だ。

 一年後、本校に入学してきた。それから、12月まで無遅刻、無欠席で通学している。それどころか常に成績上位者に名を連ね、生徒会執行部に加入してきた。張り切った糸が切れなければいいと思いながら見ている。

 それはそうと、 

 O君の努力は賞賛に値するが、別の見方をすると小中学校をしっかり通い続けた生徒たちの学力が低すぎる。本校に入学してくる生徒たちは中位から下の層だ。O君はまったく学校に通わず、適応指導教室の1年だけで、9年間学校へ通った平均的な学力の生徒に追いついたことになる。高校入学後は学習意欲が高く、ほとんどトップに近い成績を取っている。

 学校で身につけるのは学力だけではないとはいうものの、9年も通ったら、それ相応の学力を身につけなきゃやっぱりどこかおかしい。

 O君が過ごした9年と、しっかり通学した生徒の9年をどうしても比べてしまう。

 「学校なんか行かなくたって勉強はできる」けど、学校は「通う価値のある場所」であり続ける努力が必要だ。

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