案外簡単に防げるものもある
事例を集めていくと不登校の引き金は「ストレス」である。「いじめ」「家庭崩壊」のように深刻なものもあるが、「学校が遠い」「言いたいことが言えない」「周囲と話があわない」といったちょっとした「煩わしさ」が原因であることが多い。はじまりは昼夜の逆転である。話を聞くと「自分でもよくわからいけどめんどくさい」という場合が多い。
はじめて担任を持ったときから「昼夜逆転をしたらそこで学校生活が終わりますから、「絶対に生活習慣を崩さないで下さい」と保護者にお願いしてきた。それは先輩から教えられたことでもあった。先達の知恵、教訓である。
近年この簡単だったことが困難になってきている。携帯電話、コンビニ、インターネット、テレビゲームの普及により深夜の生活空間が形作られたからだ。布団をかぶって「オールナイト日本」を聞いていた時代とは明らかに生活習慣が異なってきている。深夜も昼間と同じように生活している生徒の多さに驚く。どの学校でも12時前は起きているという生徒がかなりの数に上るはずだ。しかし、人間の体の構造はその変化に適応していない。睡眠時間が不足すれば体力も気力も萎える。生活が不規則になればホルモンのバランスも狂いやすくなる。思春期ならなおさらだろう。
不登校の悩む保護者の方々には規則正しい生活と栄養バランスのとれた食事を与えているかどうかぜひ点検をお願いしたい。単純に原則を守ることができなくなったことが不登校急増の原因ではないだろうか。ストレスのない学校や社会なんてあり得ないのである。
本来子供たちがもっているストレスに対する耐性を損なわないよう規則正しい生活を送らせること
11時までには布団に入る。携帯電話は9時以降に使わせない。電話機は「夜分恐れ入りますが」と相手を気遣いながら使うものだったはず。朝はしっかりと朝食を摂らせて送り出す。その程度のことを注意するだけで、不登校生徒の数は大幅に減ると考えられるが違うだろうか。 特に自己主張が強い生徒は欲求不満になりやすく、それがストレスとなる。慢性的に強いストレスを感じながら通学していることが多い。登校するためには気力が必要だが、そのためには体力が充実していなければならない。生活の乱れで簡単に登校意欲を失うのでひときわ注意が必要だと感じる。
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